DWGには保存したバージョンにより識別コードが存在しています。
下位バージョンのAutoCADで上位バージョンで保存されたDWGを
開こうとするとエラーメッセージが出ます。
上記のメッセージでは元のDWGがどのバージョンか、わかりません。
DWGがどのバージョンで保存されているか調べる方法としては、
DWGをNote padまたはWord padで開き、
最初の文字列のAC1024が判別するための記号となります。
(本来、色はついていませんが、赤く表記しています。)
AC1024はAutoCAD 2010図面形式(AutoCAD2010、2011)なので、
2010図面形式以上のバージョンでないと、このまま、開く事が出来ません。
識別コードは下記のようになっています。
AutoCAD バージョン---------------DWG形式呼称---------------識別コード
AutoCAD 2010/2011---------------2010図面形式------------------AC1024
AutoCAD 2007/2008/2009--------2007図面形式------------------AC1021
AutoCAD 2004/2005/2006--------2004図面形式------------------AC1018
AutoCAD 2000/2000i/2002-------2000図面形式-------------------AC1015
AutoCAD R14-------------------R14/LT98/LT97図面形式--------AC1014
AutoCAD R13J--------------------R13/LT95図面形式--------------AC1012
(参考文献 Wikipedia)
AutoCADで10MB、20MBの容量になりますと、変換作業にも支障が出てきます。
実際にデータが多い場合は仕方ないですが、
見た目の内容に比べて異様に容量が多い図面があります。
このような場合、どこが問題になっているかを調べて、軽くできる場合があります。
上記の図面は、本来、円コマンドを使い3個の要素で表現できますが、
この図面の場合、線分で書かれており、560個の要素で書かれています。
(この様な状況になるのは色々な場合があります。)
例えばこの円が数百個あると、これだけでもデータ容量に違いが出てきます。
また、円がこの様な状態の場合、1つの線に見える場合でも、
線分の集合体の場合がほとんどです。
要素数が見た目以上に極端に増えてしまうため、
データが異常に大きくなる原因の一つになります。
この場合、線分を結合して要素数を減らすと、データ容量は軽くなり、
作業もスムースに進みやすくなります。
使い慣れているパソコンのAutoCADでしたら、アイコンを自由に駆使できるでしょうが、
出先等でAutoCADを操作する場合、バージョンによって画面のアイコンが変わっていたり、なかったり、
アイコンの場所を探すのに苦労されることもあるかと思います。
短縮コマンドを覚えていれば、問題はないのですが、
すべてのコマンドを覚えるのは、骨が折れるかと思います。
AutoCAD2006以降のバージョンでしたら、コマンドの先頭の1文字でも2文字でも入力後、
『tab』キーを押すことによって、コマンドの候補が順々に出てきます。
Googleなどの検索ボックスに文字を入れると、よく検索されている候補がざーっと出てくるように、
良く使われるコマンドが、どんどん出てくれば、便利だと思います。
AutoCADのデータをSXFに変換した場合、
見た目の文字の大きさが明らかに違って見える事はありませんか。
AutoCADより、変換したP21やSFCのほうが文字が小さくなっていませんか。
これはAutoCADが他の多くのCADと「文字高」の考え方が違う事に起因しています。
CADソフトの多くは、文字の上下にある空白部分を含めて、
「文字高」として設定されています。
それに対して、AutoCAD では空白を含まない実際の文字の高さを
「文字高」として設定されています。
この違いによってAutoCADをSXFに変換したとき、見た目の文字が違う様に見えます。
変換ソフトは、見た目の「文字高」を合わせるように、
補正処理をしてくれる機能もありますが、
電子納品のチェックシステムでは、文字の高さをチェックするものもありますので、
注意が必要です。
文字の高さは、CAD製図基準で決まっており、
1.8、2.5、3.5、5、7、10、14、20mmから選択する事になっています。
AutoCAD WSとはAutodesk社のwebおよびモバイルアプリケーションです。
(web版とモバイル版では差異があります。)
AutoCAD WSは最近話題になっているクラウドコンピューティングなので、
メンテナンスやバージョンアップが不要です。
アカウントを作れば無償でダウンロード出来ます。
ウルトラモバイルパソコン・iphone・ipad・Android端末等、
外出先で図面を閲覧する事が出来、ビューワーと違いデータの修正が可能です。
しかも、複数人でデータを閲覧し編集する事もできます。
新規図面の作成の不可やデータの大きさ制限(15MB)、
また、2Dのみの対応や、一部PC上のAutoCADと同じように表示されない等、
多少の制限はありますが、
AutoCAD2011があれば連携出来て更に便利に扱う事が出来ます。
ipod touchで実際に使ってみますと、
画面が小さいため、作図は難しいようですが、
図面のチェック等には十分利用出来るのではないでしょうか。
AutoCADを手軽に携帯出来るメリットは大きいと思います。