使い慣れているパソコンのAutoCADでしたら、アイコンを自由に駆使できるでしょうが、
出先等でAutoCADを操作する場合、バージョンによって画面のアイコンが変わっていたり、なかったり、
アイコンの場所を探すのに苦労されることもあるかと思います。
短縮コマンドを覚えていれば、問題はないのですが、
すべてのコマンドを覚えるのは、骨が折れるかと思います。
AutoCAD2006以降のバージョンでしたら、コマンドの先頭の1文字でも2文字でも入力後、
『tab』キーを押すことによって、コマンドの候補が順々に出てきます。
Googleなどの検索ボックスに文字を入れると、よく検索されている候補がざーっと出てくるように、
良く使われるコマンドが、どんどん出てくれば、便利だと思います。
上の画像はDWG上に3つのファイと言う記号がありますが、
この中で、SXF変換すると文字化けを起こす文字があります。
見た目ではどのファイが文字化けするか判りませんが
このDWGをSXF変換する事により下の画像の様に文字化けしてします。
この様にDXG上では問題のない文字も、
SXF変換する事により問題が発生する場合があります。
誤変換をなくすためにも、SXF変換では出力して目視チェックは重要です。
平面図等で数百メガのSXF(P21)データの作業を依頼されることがあります。
単に、DWG等に変換して欲しいという依頼もあります。
確かに、大容量のSXFは、開かない・印刷しにくい等、使い難いデータになって、扱いに大変困ります。
このようなSXFデータの場合、次の方法によって、軽くすることが出来ます。
◎ ショートベクトルの結合
◎ 重複オブジェクトの削除
◎ 長さ0のオブジェクトの削除
◎ メッシュ柄のハッチングの間隔を広げる
さらに、
◎ 図面内容の変更等がないレイヤーに関してはラスター化する
等の作業で、データを軽くすることが可能になります。
この様な手順で少しでも要素を減らしデータを軽くすれば、変換後のSXFの容量も抑える事が出来、
後々、作業しやすくなります。
AutoCADのデータをSXFに変換した場合、
見た目の文字の大きさが明らかに違って見える事はありませんか。
AutoCADより、変換したP21やSFCのほうが文字が小さくなっていませんか。
これはAutoCADが他の多くのCADと「文字高」の考え方が違う事に起因しています。
CADソフトの多くは、文字の上下にある空白部分を含めて、
「文字高」として設定されています。
それに対して、AutoCAD では空白を含まない実際の文字の高さを
「文字高」として設定されています。
この違いによってAutoCADをSXFに変換したとき、見た目の文字が違う様に見えます。
変換ソフトは、見た目の「文字高」を合わせるように、
補正処理をしてくれる機能もありますが、
電子納品のチェックシステムでは、文字の高さをチェックするものもありますので、
注意が必要です。
文字の高さは、CAD製図基準で決まっており、
1.8、2.5、3.5、5、7、10、14、20mmから選択する事になっています。
AutoCAD WSとはAutodesk社のwebおよびモバイルアプリケーションです。
(web版とモバイル版では差異があります。)
AutoCAD WSは最近話題になっているクラウドコンピューティングなので、
メンテナンスやバージョンアップが不要です。
アカウントを作れば無償でダウンロード出来ます。
ウルトラモバイルパソコン・iphone・ipad・Android端末等、
外出先で図面を閲覧する事が出来、ビューワーと違いデータの修正が可能です。
しかも、複数人でデータを閲覧し編集する事もできます。
新規図面の作成の不可やデータの大きさ制限(15MB)、
また、2Dのみの対応や、一部PC上のAutoCADと同じように表示されない等、
多少の制限はありますが、
AutoCAD2011があれば連携出来て更に便利に扱う事が出来ます。
ipod touchで実際に使ってみますと、
画面が小さいため、作図は難しいようですが、
図面のチェック等には十分利用出来るのではないでしょうか。
AutoCADを手軽に携帯出来るメリットは大きいと思います。
東北地方太平洋沖地震によって、お亡くなりになられた方の
ご冥福をお祈り申し上げると共に、被災された皆さまと
そのご家族に心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一刻も早い復興をお祈りしております。
CAD製図基準の付属資料を見ると、ファイル名の整理番号や改訂履歴は0~9、A~Zと記載されています。
レイヤ名の作図要素のSTRnの「n」も、基本的には0~9、A~Zで良いのですが、
実際、nに対して、アルファベットを使用してみると、国土交通省のチェックシステムでエラーとなる場合があります。
これは、電子納品Q&Aに書かれていることですが、
・道路編:STRFまで利用
・構造編:STRLまで利用
・河川海岸砂防編:STRKまで利用
・都市施設編:STRHまで利用
となっています。
CAD製図基準には、記載がないので、見落とされる方が多いですが、
上記以外のアルファベットを使う場合は、新規レイヤとして追加することになります。
(道路編だけは、完成図でZを使うため、nにZが使えません)
ちなみに、各都道府県で導入されているチェックソフトについては、
この限りではありませんので、新規レイヤとして、追加する必要はありません。
今、土木の世界で多く使われているCADはAutoCADで、かなりのシェアを占めているそうです。
発注者がAutoCADを採用している場合が多いのも一つの要因でしょう。
AutoCADは、汎用CADなので、守備範囲が広いCADなのですが、
色々な応用が利くために、電子納品のSXF変換に向いているとはいえないCADです。
それに比べて、V-nas・BVCADなどの専用CADは、専用であるがために、
電子納品に対応でき、CCⅢというOCF検定でも一番高い評価を受けています。
使用CADをAutoCADからV-nas・BVCAD等に、変更される企業や設計者も見受けられます。
CALSがこのまま進展しないなら、V-nas・BVCAD等の2次元CADをお勧めします。
しかし、道路設計では3次元の要素が入ってきています。
V-nas・BVCAD等は、まだ、3次元対応になっていません。
3次元になると、AutoCADには、敵がいないと言う状態です。
もちろん、CALSの進展速度にもよりますが、
もし、現在、AutoCADを使用していて、他のCADに変更を考慮されるなら、
3次元と言うことも、考慮に入れておいたほうが良いかもしれません。
アドオンアプリとは、標準では備えていない機能を追加するためのソフトウェアです。
プラグイン・ツールバー・拡張機能などと呼ばれます。
グーグルツールバーやヤフーツールバーもアドオンアプリです。
アドオンアプリは、便利で快適にしてくれます。
もちろん、CADにもアドオンアプリは存在します。
アドオンアプリによって、設計も便利で快適になります。
しかし、アドオンアプリが確実に有効なのは、そのアドオンアプリが指定した場所だけです。
つまり、AutoCADのアドオンアプリが確実に有効なのは、AutoCAD上だけです。
AutoCADから、SXFに変換すると、アドオンアプリの命令が消えてしまう場合があります。
たとえば、AutoCAD上のアドオンアプリが四捨五入の命令を出していても、
SXF変換すれば、AutoCADの要素がなくなります。
アドオンアプリの命令が消えてしまったら、四捨五入されなくなります。
このことは、別のCADに変換するときも同じことです。
こんなところにも、数字が変化してしまう条件がありますので、
AutoCADとSXFを出力して、見比べ、確認することは絶対だと思われます。
CADソフトには非常に多くの種類があり、1,000以上あるといわれています。
分類としては、2次元か3次元か、専用か汎用か、と言うことになります。
そして、それぞれのCADに特有のものがあります。
AutoCADにはAutoCADの表現の仕方があり、
V-nasにはV-nasの、BVCADにはBVCADの表現の仕方があります。
たとえば、寸法線のスタイルも全部、表現が違います。
CADと言う範疇では同じでも、それぞれに方言が違うわけです。
つまり、方言によって、正確にCAD間の交流が出来ない状態です。
一つのCADに特定してしまえば、バージョンの高い低い以外の問題は起こりません。
しかし、発注者は特定のCADで納品するように指示する事は出来ません。
一つのCADに特定してしまうと、未来永劫、そのCADが安全に使えるとは限りませんし、
独占禁止法の問題もあります。
そして、すべてのCADを発注者が持つことは、不可能です。
一時期、DXFが主流になった時代がありました。
しかし、方言の違いで使えないことが多くなっていました。
そこで、SXFが登場します。
OCF(オープンCADフォーマット)検定に合格しているCADであれば、
SXFを介して、相互の行き来が出来るのです。
AutoCADで作図をしてSXFに変換すれば、V-nasであろうと、BVCADであろうと、
SXFを読み込んで作図可能です。
V-nasやBVCADも、SXF変換すれば、AutoCADで読み込んで作図可能です。
しかし、このサイクルには、条件があります。
それぞれのCADを正確にSXF変換する技量が必要なのです。
SXFに関する知識を持った技術者が行うことが条件です。
そのために「SXF技術者」と言う資格があります。
http://www.ocf.or.jp/sxf