電子納品は、発注者が違えば、納品時のチェックも違います。国土交通省は、ホームページでチェックシステムとチェック内容を公開してくれていますから、それに従って納品すれば良いです。しかし、同じ国土交通省でも、各整備局によっては、さらに厳しいチェックを課す場合もあります。ただ、すべての電子納品で、厳しいチェックを課すわけではありませんので、まず、「どのようなチェックをクリアすれば良いのか」、発注者と協議されることをお勧めします。
NEXCOのチェックシステムは、各業務固有の情報が含まれており、発注者からの支給になりますので、公開されていません。それぞれのチェックシステムにチェックの情報が入っていますが、物件によって、使えるレイヤー等が違う場合があります。最終的には、支給されたチェックシステムをクリアすればよい事ことになりますが、エラーの発生の仕方が2種類あって、異常と警告に分かれます。異常のエラーは、チェックシステム上で作成する納品書が作れませんので、必ず、異常のエラーは消去しなければなりません。しかし、警告のエラーは、発生している状態でも、チェックシステム上で作成する納品書が作れますので、納品可能となりますが、警告が発生していても、納品してよいと言うことを発注者に了解をとっておいた方が良いでしょう。
都道府県の場合、それぞれの発注者が独自のチェックシステムを導入していますので、それぞれの発注者に合わせて納品するということになります。おもに、導入されているチェックシステムは、株式会社ヤマイチテクノのCS-GV、川田テクノシステム株式会社の電納ヘルパー発注者版、福井コンピュータ株式会社のEX-TREND武蔵、株式会社ビーガルのDynaCADチェック等があります。それぞれにチェックの内容が違い、カスタマイズされているものもありますが、公開されている国土交通省のチェックよりも、かなり厳しいチェックとなります。ここでは、CADのチェックについて、紹介します。
CADのチェック機能は「CADファイルのレイヤ名チェック」とあります。CADファイルに記入されるレイヤ名がCAD製図基準(案)に従い作成されているか否かを確認します。確認できるのは、P21ファイルのみで、SFCファイルはチェックできません。さらに、「本システムでは、成果品の内容を確認することはできません」とあります。レイヤ名さえ合致していれば、クリアできるチェックシステムですので、現存チェックシステムでは、一番通しやすいチェックシステムと言うことができます。
図枠の大きさをチェックします。B1サイズまたは、B1ロングサイズです。
線幅比率が、1:2:4で作図されているか、チェックします。
正しいレイヤ名で作図されているかチェックします。
レイヤ名は半角英数です。
線種・線幅をチェックします。
禁則文字、文字フォントをチェックします。
MSゴシックかMS明朝です。
文字サイズをチェックします。
20、14、10、7、5、4、3、2mmです。